田中長嶺 展 


於 西尾市岩瀬文庫
11月14日から来年1月17日
月曜休館


中條長昭氏が研究し
資料を集め今回の展示が
実現した。
氏の調査から浮かび上がってくる
長嶺さんの人物像は魅力溢れるものだ。




展示の場で中條氏からその魅力を
直接聞くことが出来るチャンスもあるそうだ。
是非 西尾図書館 岩瀬文庫



多くのひとが貧困にあえぐ時代に
村に足を運んで、
新技術を開発し、
実際に人々の生活を豊かにしていった。


この展示は彼のわくわくするような
活躍を目の当たりにすることが出来る。




いま不景気というが、
明治の終わり頃は
もっと厳しい時代だった。


貧しい人々のために
身を削って
すこしでも暮らしが楽になるよう
尽くされたのだ。


その功績の一端を紹介すれば、


当時高値で売れた椎茸、
だが栽培が出来なかった。
その栽培方法を開発伝授したり、
高品質な炭焼き方法を
教えた。
まだ他に染色の技術も人々に教えた。


当時の東本願寺門首 句仏さんが
彼の生き方を賞賛して、



「春風や ほとけを刻む かんなくず」

と詠んだ。
長嶺さんよ、人々の貧しいくらしを
すこしでもよくしたいと 身を削って働いて
おられる。あなたはまた、それをこころから喜んでおられる。
その姿はほとけさまのようだ。
そして、あなたがおこなわれた功績は、確実に村人の生活の場を
潤し、春風に舞うかんな屑のように広がっていくよ。



 

ほんとうのしあわせは、
 自分の喜びだけあって、他人の幸せにつながらければ
不完全だし、他が喜びだけあって、自らの喜びがなくて
も、勿論それは不完全なものだ。
 

長根さんの姿は、
句仏さんという本願寺門首(当時は法主といった)
だったかたにとっての仏さまのイメージと重なる。
それは、他が喜び自身も喜ぶ、自分も満たされ他人も
喜ぶ。仏さまの自利利他円満する姿をそこにみたから
だろう。