ほとけさま

苦しむ衆生のために
大悲をおこしてくださった。
その教えを
どこか他人ごとのように聞いていた。
無常の悲しみ
我執故に自己自身を傷つける
その
苦しみにあえいでいる自分が
ここにいるというのに
他人事のように衆生というよびかを
きいていた。
ときに絶望もし
孤独に悲しむ
存在に身をつくしてくださっていた仏。
その
仏さまをよそよそしいもののように
おもい、ご恩が分からなかった。