いのちの湖

ずいぶん昔のことだが
終末医療について書かれた本のなかに
お釈迦様の詩がのっていた。



内容をかいつまんでいえば、



私たちは
おおきな命の湖から
ひとつの器にくみ取られたもの。


それを我という思いがためをもって
生きていく。


そしてときが至ると
その杯がかえされ
いのちの湖にかえっていく。



このようなシンプルな内容のものだったように記憶する。



先にいったひとは
消え去ってしまうのではなく、
いまもわたしを支えてていてくれる。


私は支えられ
いま
おおいなる命の湖に浮かばせられている。