『野生の思考』メモ

A新聞の大江健三郎の定義集に引用された
レヴィ=ストロースの言葉に興味をもった。



核兵器の超巨大化
 がこの惑星に滅亡をもたらしかねない状況である
 その差し迫った現実の奇怪さは、人間が有史以来
 積み重ねてきた、すべての想像力をこえている。

 
 それを転換するものは現代の科学者からはでてこない。
 転換する視点を、
 野生の思考から引用している。

土器、織布、農耕、動物の家畜化という、文明を
作る重要な諸技術を人類がものにしたのは新石器時代だが
、そのような「具体の科学の成果は」精密科学、自然科学
のやがてもたらす成果とはことなっている。
 原始科学というより「第一」科学と名付けたいこの種の
知識が思考の面でどのようなものであったかを、工作の面
でかなりよく理解させてくれる活動形態が、現在のわれわ
れにも残っている。つまり器用仕事。それを通じて、科学
的思考とはまた別の、神話的思考を、いわば一種の知的な
器用仕事を、確かめることができる。

田中長嶺さんの仕事をみると、なにかしらわくわくしてくる
ことと
重なっているように思える。