現世をいのる心

親鸞和讃
「仏号むねと修すれども
 現世をいのる行者をば
 これも雑修となづけてぞ
 千中無一ときらわるる」
我執を根底において、
現世いのるこころがもとになって
仏道を求めようとしている矛盾。
それでは絶対にほとけになれない。
この矛盾が人生の大問題であり、
仏様がこの世に出現した根幹に関わる
ことがらである。
 「教道滅尽ときいたり 
  如来出世の本意なる
  弘願真宗にあひぬれば 
  凡夫念じてさとるなり」