宗教について メモ

宗教について、(山尾氏の文に同感)

「カミ(神)ないし仏にかかわる文化は、つまり宗教というものは、ある時は狂信性を生み出し、ある時は排他性そのものとなり、あるときは欺瞞のシステムともなり得るゆえに、現代はその価値が地に落ち、ひととおりの理性の持ち主であるならば、そのような道に踏み込むことは愚かなことだとする通念が形成されている」

 「そのことは二十世紀をかけて私達が獲得してきた良識であり、宗教があいもかわらず戦争や社会的悲惨や束縛の原因となっている事実は、もとより容認されるべきことではない。
 しかしながら一方では、私達というヒト科の生物が、意識の究極を自覚したいと願う生物である特徴を喪失して、ただ享楽や情報を含む物質のみの獲得で満足できる種にこの百年かけて変質してしまったのではないか、という事実もよくよく見ておかなければならない」