おまいり三十有余年。

もう住職
三十二年目の半ば、
御檀家の
月々のおまいりに
法事に
葬儀に
伺ったわけである。
この三十年ほどのあいだに
がらっと変わってしまった
と思う。
まだその最中で認識されていない
ものも多々あるだろう。
その中で、
顕著なところは葬儀が
会館・ホールで行われるようになったことから始まる部分。


ブログに書いたこともあるが、
住職になりたての頃は、
若い住職ながら、
村の役のひとが、式次第を聞いてから
葬儀の準備がはじまった。
司会・典礼はむらの人がやったので
その打ち合わせが必要なのだ。
そのな準備のなかで
ほんやとあらやの関係なども聞かされて、
ある秩序のようなものも
きちっと確認されるのだった。
いまは葬儀屋さんがいっさいを取り仕切るように
なって、
隣近所のや友人は、手伝いようににも手伝うこと
がない。
手伝ってもらったり、手伝ったりして
悲しみのなかの家のひとを支え、ひとのつながり
もつむぎなをされる。
そこに、大切なものがあったように思う。