七日のお参り

家で九十四歳でなくなられた。
自分のいえで最期までいて、
孫や子に看取られて逝くことは
いまでは希になってしまった。
故人の願いどおりにしてあげた
息子さん、お嫁さんに敬意を


その息子さんは、
言葉は荒いが、
人柄はほんとにいい人だ。

「親に恩があるから、家で看取るのは
普通のことだ。」
「親父もからだがつらいときは怒鳴ったり
されたけれど、まあいろんなことがあったな。」
とけろっと言われたのだった。
親に恩、自分の親不孝ぶりを恥ずかしく思った。